組織の機密情報は常に危険にさらされています。起業したばかりのスタートアップから大手企業に至るまで、企業の前にはデータ侵害という脅威が大きく立ちはだかっています。データ侵害は、財務上の多額の損失や評判の重大な低下を招きかねません。このため、あらゆる組織では、ITチームとセキュリティチームがデータ窃取保護を明確に理解し、適切な対策を実装する必要があります。
この記事では、データ窃取保護に不可欠な要素について説明します。まず、データ窃取について理解します。データ窃取の内容と仕組み、その影響の程度を見ていきます。次に、データ窃取保護に関する原則とベストプラクティスを見ていきます。この基礎知識を身につけたら、最新のサイバーセキュリティツールの証明済みの専門技術を活用して強固なデータ窃取保護を実装する準備が整います。
データ窃取の概要
データ窃取とは、機密情報を不正に取得することです。機密情報には、従業員や顧客の個人を特定できる情報 (PII)/保護対象保健情報 (PHI)、財務記録、クレジットカード番号、専有情報、知的財産などがあります。
データ窃取はどのようにして起きるのでしょう。物理的行為(ドキュメントを盗み出す)や、言葉による会話であっても、データ窃取という結果になることがありますが、ここではデジタルデータアセットを盗み出すデジタル手段に焦点を当てます。組織の業務をクラウドに移行し、従業員の働き方を完全にリモートまたはハイブリッドモデルに移行するのに伴って、データ窃取はますます深刻な脅威になってきています。
- クラウドストレージの設定ミスがあると、個人情報であるはずのデータが不正アクセスによる窃取にさらされる可能性があります。
- クラウド/Webアプリケーションでは、従業員は、大量のファイルを流出させたり、データをSoftware as a Service (SaaS) アプリケーションやWebベースの生成AIツールにコピーしたりすることが簡単にできます。
- USBマスストレージドライブなどのリムーバブルメディアは、機密データの窃取を知られないようにするための便利で簡便な手段ともなります。
サイバー犯罪者は、脆弱なセキュリティ対策を悪用し、巧妙化し絶えず進化し続ける手法を使用して貴重なデータにアクセスして盗み出します。組織は、あからさまなインサイダー脅威だけでなく、フィッシング、マルウェア、ボットネットワーク、ダークAIといったサイバー脅威手法にも直面しています。
データ窃取の影響は破壊的なものになりかねません。データが盗まれた企業は、財務上の損失、法的責任、評判の低下に直面します。データが盗まれた個人は、アイデンティティの窃取、詐欺、プライバシーの喪失に直面します。顧客のデータ保護について信頼されていた組織がデータ窃取の被害に遭うと、その信頼は裏切られ、ビジネスの喪失につながるおそれがあります。
データ窃取の脅威は現実として起こりうることであり、セキュリティ専門家はその防御を定める基本原則をよく理解する必要があります。ここでは、その原則を見ていきます。
データ窃取防御の主な原則
データ窃取に対処するには、組織はプロアクティブなアプローチおよびリアクティブなアプローチを導入する必要があります。リアクティブなセキュリティアプローチでは、データ窃取インシデント後の影響に対処します。つまり、損害はすでに発生していて手遅れの状態です。プロアクティブな戦略は、脆弱性が悪用されて窃取が実施される前に、脆弱性を早い段階で特定して対処することに焦点を当てます。
この他にデータ窃取防御の鍵となるのが、適切なアクセス制御と認証の実装です。本来アクセスする必要のないデータにもアクセスできる幅広い権限が個人に与えられていると(最小特権の原則の違反)、不正アクセスとデータ窃取へのドアが開いた状態となります。強力なパスワードや多要素認証 (MFA) といったアクセス制限や基本的な制御を備えていないと、データ窃取に対する組織のリスクは増大します。
最後に、組織は、法的基準と規制基準へのコンプライアンスの役割を見落としてはいけません。GDPR、HIPAA、PCI DSSといったデータ保護に関する法律を遵守することは、法的責任や罰金を回避するだけにとどまりません。こうしたフレームワークは、データセキュリティのベストプラクティスであり、機密情報を扱ううえでの指針となるものです。コンプライアンスにより、ステークホルダーや顧客との信頼を築くとともに、強固なデータセキュリティポスチャを確立できます。
2024年版脅威ハンティングレポート
クラウドストライク2024年版脅威ハンティングレポートでは、245を超える現代の攻撃者の最新の戦術を明らかにし、これらの攻撃者がどのように進化し続け、正当なユーザーの振る舞いを模倣しているかを示します。侵害を阻止するためのインサイトをこちらから入手してください。
今すぐダウンロードデータ窃取防御のベストプラクティス
データ窃取を効果的に防御するには、さまざまなベストプラクティスを実装することが非常に重要です。こうしたプラクティスの中にはすぐに実践できるものがあり、驚くほど効果的でありながら簡単に実装できます。一方で多くのリソースを必要とするものもありますが、データ窃取保護の効果を考えれば、実装に投資するだけの価値があります。
- データ分類戦略を導入します。機密性、場所、ファイルタイプなどの要素に基づいてデータを分類します。これにより、適切なセキュリティ対策に優先順位を付けて最も重要なデータに適用でき、最も必要とされる場所で最も高い保護レベルを実現できます。
- きめ細かなアクセスポリシーを確立します。ユーザーロールとデータタイプに基づいてアクセス制御を策定し、最小特権の原則を適用します。ポリシーを調整することで、セキュリティ対策の精度が高まり、意図的なデータ窃取と意図しないデータ漏洩の両方のリスクを軽減できます。
- アクセス権限を定期的にレビューします。ユーザーの権限と特権を定期的にレビューおよび監査することで、内部の脅威と機密データの誤用を最小限に抑えることができます。
- 継続的モニタリングをコンテキスト付きで実装します。コンテンツのみの検査およびモニタリング手法では、データ窃取を確実に検知して阻止するために必要なコンテキストが得られません。コンテキストに結び付いたコンテンツの継続的モニタリングによって、異常なアクティビティや潜在的な脅威をすばやく検知して対応できるようになります。堅牢で信頼性の高いモニタリングツールを使用して、ネットワークアクティビティとデータアクセスをモニタリングします。
- 強力なパスワードポリシーを適用します。強力なパスワードによって、攻撃者がアカウントを侵害して不正アクセスを獲得するのが困難になります。パスワードの強化は、アイデンティティと認証情報の侵害に対する基本的な障壁となります。
- 多要素認証 (MFA) を使用します。パスワードだけでなく追加の検証を求めることで、多要素認証はセキュリティ層を重ねて認証情報の侵害とその後のデータ窃取から組織をさらに保護します。
- エンドポイントセキュリティを強化します。堅牢なEDR(エンドポイント検知・対応)ツールと次世代アンチウイルスソリューションでエンドポイントを安全に保護します。エントリポイントとなりうるこうしたポイントを保護することで、マルウェアや攻撃者による侵入のリスクが軽減されます。
- ラテラルムーブメントから防御します。攻撃者がネットワーク内を自由に移動できないよう必要な対策を実装します。例えば、安全でないクラウド設定がないかスキャンし、内部トラフィックをモニタリングして、脅威をすばやく特定して切り離します。
- 定期的に従業員のトレーニングを実施します。データセキュリティリスクとベストプラクティスについてスタッフを教育します。定期的にトレーニングを実施すると、従業員が潜在的な脅威を意識し、どうすればセキュリティプロトコルに的確に従うことができるかを理解できるようになります。
これらのプラクティスをサイバーセキュリティ戦略に組み込むことが、データ窃取に対する堅牢な防御策となり、組織の機密情報の安全性と整合性を確保できるようになります。
CrowdStrike Falcon® Data Preventionを使用したデータの保護
データ窃取はあらゆる組織にとって大きな脅威です。攻撃者がデータ窃取に使用する手法はますます巧妙化し、ステルス性を増しています。
効果的なデータ窃取保護には、少なくとも、強固なアクセス制御、継続的モニタリング、データアクセスポリシーの定期的な監査といったデータセキュリティの基本的なベストプラクティスの実装が必要です。この他に、多くの企業が高度な最新のサイバーセキュリティツールを利用して、今日の脅威がもたらす課題に対応しています。
CrowdStrike Falcon®プラットフォームにはCrowdStrike Falcon® Data ProtectionやCrowdStrike® Falcon Prevent™など、組織のデータ窃取防御機能を大幅に強化できるソリューションが含まれています。Falcon Data Protectionは、エンドポイントアクティビティおよびデータアクティビティと連携し、異常なデータ移動を包括的に検知して対応できます。これをFalcon Preventの次世代アンチウイルスと組み合わせることで、最新の脅威インテリジェンスとエンドポイント保護を組み込み、マルウェアやその他のゼロデイエクスプロイトによるデータ窃取から確実に保護できます。
Falconプラットフォームを導入すると、組織はデータに対する脅威に直面しても強固で安全な状態を維持できるようになります。詳細については、今すぐ当社の専門家チームにお問い合わせください。