クラウドストライク2026年版グローバル脅威レポートエグゼクティブサマリー:AI時代に必読の脅威インテリジェンスレポート
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組織のセキュリティポスチャとは、ネットワーク、システム、手順のセキュリティが全体的にどのような状態であるかを表したものです。言ってみれば、ハードウェア、ソフトウェア、データ、ユーザーの振る舞い全体にわたるセキュリティの強みと脆弱性をまとめてスナップショットに収めたようなものです。

アセットを保護し、企業の評判を維持して、顧客による信頼を築くには、セキュリティポスチャを理解し、改善することが重要です。この記事では、セキュリティポスチャの主要な要素を明らかにし、セキュリティポスチャを評価、強化、モニタリングする方法を見ていきます。

まず、コアとなる概念を詳しく見ていくことから始めましょう。

セキュリティポスチャの定義

組織のセキュリティポスチャは、サイバーセキュリティの強みとレジリエンスの全体像を示したものです。つまり、サイバー脅威からの防御と対応にどれだけ備えているかを評価するものです。組織のセキュリティメカニズム、ポリシー、手順が全体的にどのような状態であるかを検討します。

セキュリティポスチャをさらに深く理解できるよう、ここでは主要な要素に分けて見ていきます。主要な要素は次のとおりです。

  • リスク管理:潜在的なセキュリティリスクを特定し、その軽減戦略を実装します。リスク管理が適切であれば、セキュリティを侵害する可能性のある脅威に対処できます。
  • インシデント対応:セキュリティ侵害や攻撃にどのように対応するかを示したものです。インシデント対応では、インシデントの損害を最小限に抑え、そこから回復して学習するための計画と手順を導入します。
  • コンプライアンスとガバナンス:データセキュリティに関して策定された業界標準、規制、法律にどのくらい厳密に準拠しているかを示したものです。コンプライアンスとガバナンスの対策は、規制機関に対する説明責任を果たすものであり、業界で信頼を得ることにもつながります。
  • セキュリティアーキテクチャ:ネットワークとシステム全体でデータとリソースを保護するためのセキュリティ管理と対策の設計と実装です。
  • 従業員のトレーニングと意識:セキュリティプロトコルを理解して従うよう、従業員への教育を行うことです。

組織のセキュリティポスチャは静的なものではなく、組織の変化、テクノロジーの発展、新たな脅威とともに常に進化しています。

こうした基本を理解したうえで、組織のセキュリティポスチャを評価して、改善が必要な領域を特定する方法を見ていきましょう。

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今日のクラウド侵害のほとんどは、マルチクラウド環境全体の可視性の欠如と設定ミスに伴うエラーが原因で発生しています。マルチクラウドやハイブリッドクラウドでよく見られるクラウドセキュリティの課題に取り組みながら、クラウドセキュリティポスチャとコンプライアンスの改善方法を学びましょう。

インフォグラフィック: クラウドセキュリティポスチャを改善(英語)

セキュリティポスチャの評価

セキュリティポスチャの評価は、セキュリティ対策の有効性を判断して、脆弱性を特定し、改善が必要な領域を特定するために実施する包括的な評価です。評価の目的は、組織のセキュリティとレジリエンスが現在どのレベルにあるかを明確に理解することです。

サイバーセキュリティを取り巻く状況は次のように常に変化するため、定期的に評価することが重要です。

  • 次々と新しい脅威が現れる
  • 古い脆弱性が悪用される可能性がある
  • IT環境に少し変更を加えただけで、潜在的なリスクが新たに生じる可能性がある

定期的に評価を行うことで、こうした変更を常に把握し、攻撃者に悪用される前に新たなリスクに対処できます。

セキュリティポスチャの評価を進める際には、組織のセキュリティの全体像を把握するうえで不可欠ないくつかの主要な要素が関連します。これらの主要な要素は以下のとおりです。

  1. アセットのインベントリー:何を保護する必要があるかを特定して理解します。例えば、サイバー攻撃の標的になる可能性のあるソフトウェア、ハードウェア、データといったあらゆるアセットです。
  2. 脆弱性の特定:アセットのインベントリーを綿密に調べて、弱点を見つけます。調査対象のアセットによっては、ペネトレーションテスト、脆弱性スキャン、静的分析といった方法を使用することもあります。
  3. 脅威分析:組織に対する潜在的な脅威を特定します。すべての組織が直面する一般的な脅威から業界や組織に固有の特定の脅威まで、さまざまな脅威があります。
  4. リスク評価:特定済みの脆弱性を悪用している特定済みの脅威が及ぼしうる影響を評価します。リスク評価の結果が出たら、修復作業に優先順位を付けることができます(例えば、リスクが高く影響も大きい領域を最優先とします)。
  5. 改善のための推奨事項:セキュリティポスチャ評価から得た気付きを実用性のあるレポートにまとめます。このレポートは、全体的なセキュリティポスチャを改善するためのロードマップとなります。

セキュリティポスチャの評価に何が必要かを深く理解したところで、評価から得た気付きを使ってセキュリティポスチャを強化する方法に焦点を移しましょう。

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ユーザー事例:
イリノイ州財務局

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セキュリティポスチャの強化

セキュリティポスチャの改善は継続的なプロセスになることもあり、組織内部の人々や企業のステークホルダーからエンジニアまで多くの人からの注目を要する可能性があります。セキュリティポスチャを強化する際の主な重点領域を見ていきましょう。

ポリシー、手順、制御

堅牢なポリシー、手順、制御は、組織運営のセキュリティフレームワークとして機能します。さまざまなセキュリティシナリオをどのように扱えばよいのか、明確なガイダンスが得られます。セキュリティポリシーは、組織が遵守し適用するルールとなるものです。手順はセキュリティでよくある状況に対処するための具体的な手順であり、制御はリスクを最小限に抑えるために導入される対策です。

これらのポリシー、手順、制御は、進化し続ける脅威に直面しても引き続き有効に機能するよう定期的に見直して更新する必要があります。

従業員のトレーニングと意識

従業員が組織内の重大な脆弱性になる可能性もあります。このため、潜在的なセキュリティ脅威を十分に認識して適切に対処できるよう、従業員への教育が必要になります。定期的なトレーニングプログラムを導入して、従業員が常にサイバーセキュリティの最新動向を把握できるようにし、セキュリティベストプラクティスに関する意識向上キャンペーンを実施します。適切な従業員トレーニングを実施すると、従業員が潜在的な侵害ポイントから積極的な防御ラインへと変わります。

テクノロジー

古くなったテクノロジーや効果のないテクノロジーを使用していると、セキュリティポスチャが弱くなる可能性があります。システムを最新の状態に保つ必要があります。セキュリティを強化するには、自動化やAIなど最新のテクノロジーを利用します。例えば、AIを活用した自動脅威インテリジェンスプラットフォームでは、既存の脅威と新しい脅威に関する情報をリアルタイムに得ることができます。

コンプライアンスと規制

業界標準と規制を遵守すると、罰金や罰則を回避できるようになりますが、利点はそれだけにとどまりません。強固なセキュリティポスチャの維持に取り組んでいることを示すことができます。これはステークホルダー、パートナー、顧客との信頼関係を築くことにもつながります。自分の業界に関連する規制をよく理解し、セキュリティポスチャの評価に加えてこれを基準として使用するとよいでしょう。それを基に、組織でのプラクティスが規制に違反しないよう、対策を講じることができます。

セキュリティポスチャを強化するための措置を講じたら、継続的モニタリングを実現するための戦略を導入することもお勧めします。

詳細

侵害と脆弱性エクスポージャーに対する保護においては、セキュリティポスチャを高めて防御することが、依然として最善の攻撃となります。不十分で定期実施もされていない脆弱性評価と脆弱性管理のプログラムでは、脆弱性管理プロセスとソリューションが継続的に実施されている場合に比べて、組織のリスクがはるかに高くなります。詳細をご覧ください。

ブログ:防御は依然として最善の攻撃 - 脆弱性管理が不可欠な理由

セキュリティポスチャのモニタリング

堅牢なセキュリティポスチャを構築するには、常に警戒を怠らないこと、所定のメンテナンスを実施すること、定期的に調整を行うことが必要です。継続的にセキュリティポスチャをモニタリングし、調整を加えることによってのみ、絶え間なく進化するサイバー脅威の一歩先を確実に進むことができます。幸い、それを容易にする特定のツールと戦略を利用できます。

  • SIEM(セキュリティ情報およびイベント管理) ツールは、組織内のさまざまなソースからデータを収集し集約して、セキュリティアラートをリアルタイムで分析できます。IT環境の状態を一元的に参照できるので、セキュリティインシデントの兆候の可能性があるパターンやアクティビティを明らかにできます。
  • SOAR(セキュリティのオーケストレーション、自動化と対応 ) ツールは、セキュリティデータを収集し分析して、低レベルの脅威に自動的に対応できます。SOARソリューションで日常的なタスクを自動化することで、セキュリティチームはさらに複雑な脅威に集中できます。組織の効率が向上し、インシデント対応時間が短くなります。
  • EDR(エンドポイント検知・対応) ツールは、ノートブックコンピューターや携帯電話などのエンドポイントデバイスを継続的にモニタリングして、サイバー脅威の兆候がないか確認します。こうしたデバイスでEDRツールを使用して、セキュリティインシデントをすばやく検知し、調査できます。
  • セキュリティポスチャの有効性を継続して維持するためには、その状況をレポートして共有することが重要です。例えば、重要なステークホルダーに最新の情報を定期的に提供して、組織のセキュリティと潜在的なリスクが現在どのような状況にあるかを認識してもらいます。セキュリティポスチャの状況を適切に共有できれば、十分な情報に基づく意思決定が促進され、特にセキュリティへの取り組みにリソースを割り当てる場合などに効果的です。

まとめ

デジタルで相互接続された今日の環境では、幅広いサイバー脅威に直面しながら、幅広い攻撃対象領域を露出していることが少なくありません。このため、セキュリティポスチャを包括的に理解することが必要不可欠です。定期的に徹底的なセキュリティポスチャの評価を実施すると、既存のセキュリティ対策の有効性を評価し、潜在的な弱点を特定して、改善に向けた戦略を導入できます。

この記事では、組織のセキュリティポスチャを強化し、モニタリングする方法を見てきました。また、常に一歩先を行くために効果的なツールと戦略について触れました。例えば、CrowdStrike Falcon® Insight XDRは自動化とAIツールを使用して、エンドポイント、クラウドワークロード、ネットワーク、Eメールからのセキュリティデータを分析します。また、CrowdStrike Falcon® FusionCrowdStrike Falcon®プラットフォームに組み込まれた統合SOARフレームワークです。

カミル・イムティアズ(Kamil Imtiaz)は、サイバーセキュリティ、特にネットワークセキュリティ、高度なサイバー脅威保護、セキュリティ運用、脅威インテリジェンスにおいて25年以上の経験があります。Juniper、Cisco、Palo Alto Networks、Zscaler、その他の最先端のスタートアップ企業でさまざまな製品管理やマーケティングの役職に就いた経験があり、クラウドストライクのFalcon Exposure Managementを使用して組織がサイバーリスクを大幅に削減する方法について、独自の視点を持っています。