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クラウド対応の概要

今日、多くの組織が物理データセンターからの移行を進めるにつれ、インフラストラクチャのメンテナンス、セキュリティ、更新の責任をクラウドプロバイダーに委ねることができるようになりました。クラウドの普及により、サーバー、データベース、ストレージなどのリソースを必要とする現代の組織は、これまで想像もできなかったほどの柔軟性と拡張性を手に入れています。

しかし、クラウドへの移行に伴い、組織はクラウド環境特有の、ますます増え続ける重大なセキュリティ上の懸念に直面しています。

CDR(クラウド検知・対応)は、クラウド環境内のリソースを標的とする脅威を特定、検知、対応することに重点を置いた専門的なセキュリティアプローチです。クラウド対応はCDRのコアコンポーネントであり、脅威をリアルタイムで防御することに重点を置いています。

この記事では、脅威に迅速に対処し、クラウド環境の整合性を維持することで、クラウド対応がCDRの一部としてどのように機能するかを説明します。特に、データやインフラストラクチャではなく、クラウドで実行されるアプリケーションやサービスといったクラウドワークロードに対するクラウド対応に焦点を当てます。

クラウド対応とは

クラウド対応は、CDRのより広範なフレームワーク内の専門的なコンポーネントであり、クラウド環境におけるセキュリティ確保の課題に対処するのを支援します。検知された脅威の軽減と解決に重点を置いています。クラウド対応の主な目的は次のとおりです。

  • セキュリティインシデントによる全体的な被害を最小限に抑える
  • 通常の業務を迅速に復旧させる

動的でスケーラブルなクラウド環境では、セキュリティ管理は特に困難です。ストレージバケットの開放や過剰な権限付与といった1つの設定ミスが、瞬く間に数千のインスタンスに波及し、数分で広範囲にわたるリスクを生み出す可能性があります。さらに、アセットは複数の地域やプロバイダーに分散されていることが多く、一貫したセキュリティの確保が困難です。そのため、脅威が拡大する前に封じ込めるには、迅速かつ適応性のある対応能力が不可欠です。

CDRによる広範な保護は、アプリケーション、データ、インフラストラクチャなど、クラウド内のすべてのコンポーネントを網羅しています。この記事ではクラウドワークロードに焦点を当て、クラウドで実行されるアプリケーションとサービスのセキュリティ確保の重要性について説明します。 

クラウドの操作:CDR(クラウド検知・対応)の包括的なガイド

このガイドをダウンロードして、今日のダイナミックなクラウド環境における高度な脅威に対する防御をプロアクティブに管理する方法をご覧ください。

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クラウド対応の実装における課題

効果的で一貫性のあるクラウド対応を実装するには、いくつかの課題があります。しかし、慎重な計画と実行により、これらの課題を軽減することができます。

マルチクラウド環境の複雑さ

組織は、リソースを複数のプロバイダーに分散させるマルチクラウド環境を維持することがよくあります。複数のクラウドプロバイダーを利用すると、さまざまなツール、セキュリティプロトコル、モニタリングシステムが混在することになります。当然のことながら、このようなばらばらなツールチェーンでは、インシデント対応の一貫性と効率性が阻害される可能性があります。

ここでの大きな課題は、クラウドアクティビティの統一されたビューを得るためにはさまざまなソースからのログを関連付け、正規化する必要があることです。ログ形式はプロバイダーごとに異なる場合があり、プラットフォーム間でデータを標準化して解釈するには追加の作業が必要になります。一元化されたモニタリングを導入し、自動化ツールを使用してクラウド環境全体を統合することで、組織は複数のクラウドにわたるセキュリティをより厳密に制御し、インシデント対応を効率化できます。

現在の設定がマルチクラウドとハイブリッドクラウドのいずれであるかに関係なく、組織は、クラウド環境全体を統合する一元化されたモニタリングツールと自動化プラットフォームを使用することで、可視性と制御を向上させることができます。 

アラート疲れ

DevSecOpsチームには、クラウドに展開された数十、数百ものさまざまなサービスからたちまち対処できないほどのアラートを受け取ることがあります。これがアラート疲れです。セキュリティエンジニアは、大量のノイズにより、フォールスポジティブのアラートに労力を費やしたり、さらに悪いことに、重大なアラートを見落としたりする可能性があります。一般的な企業では、60~80種類ものサイバーセキュリティツールが使用されていると推定されており、アラートを効果的に管理することが困難になっています。これらのアラートを管理するための効果的なツールがなければ、チームは過負荷を軽減し、注力すべき最も差し迫ったセキュリティ問題を特定するために多大な量力を費やさなければなりません。

クラウド検知とクラウド対応の両方において、このようなツールの無秩序な増加はチームに過剰な負担をかけ、注意を払うべき最も緊急のセキュリティ問題を特定するタスクを複雑にしています。

スキルギャップとリソース制約

効果的なクラウド対応には、クラウド環境の複雑さを理解し、セキュリティインシデントに迅速に対応できる熟練した専門家が不可欠です。しかし、クラウドコンピューティングが普及してから20年近く経つにもかかわらず、依然として深刻なスキルギャップが存在します。従来のセキュリティスキルは必ずしもクラウドネイティブ環境にそのまま適用できるわけではないため、多くの組織はクラウドセキュリティの専門知識を備えたサイバーセキュリティ専門家を見つけるのに苦労しています。 

調査によると、サイバーセキュリティ分野の人材不足は深刻で、世界中で300万件以上の求人が埋まっていません。この人材不足により、組織ではクラウドベースの脅威を管理および対応するための社内能力が限られてしまっています。このギャップを解消するには、多くの場合、対象を絞ったトレーニング、採用、または専門プロバイダーへのアウトソーシングへの投資が必要となり、対応チームがクラウドワークロードを効果的に保護するために必要な専門知識を確実に備えられるようにする必要があります。

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クラウド対応の主要コンポーネント

クラウド対応は、CDRの一部としてクラウド検知と密接に結び付いていますが、単一のプロセスやツールではありません。クラウド対応には複数の異なるステップが含まれており、それらすべてが連携して、損害を最小限に抑え、通常の業務を迅速に復旧させるという目的に貢献します。

特定と評価 

モニタリングツールで潜在的なセキュリティインシデントが検知され、自動アラートが発行された場合、セキュリティチームは直ちにアラートを評価し、実際のセキュリティインシデントであることを確認する必要があります。しかし、このプロセスはクラウド環境では特に困難です。ログはさまざまなサービスやプロバイダーに分散しているため、チームはデータを関連付けて正規化し、アクティビティの一貫した全体像を把握することが必要になります。インシデントの影響を過大評価することを避け、アラート疲れを防ぐため、アラートの重複排除も不可欠です。

さらに、潜在的な脅威を検証するには、フォールスポジティブをふるいにかける必要があります。クラウドリソースはその性質上動的かつ弾力的であるため、フォールスポジティブはクラウドセキュリティでよく発生する問題です。アラートの検証から範囲と影響の推定までの各ステップでは、慎重なデータ処理とフィルタリングが必要です。

インシデントが確認されると、チームはその範囲と影響を推定し、影響を受けるシステムまたはサービスを特定し、発生する可能性のある損害を評価します。

隔離

インシデントの範囲が判明したら、クラウドセキュリティチームは脅威の拡大やさらなる被害の発生を防ぐ必要があります。これには、次のような短期的な対策の実施が含まれます。

  • 脆弱性に対処するために更新されたインフラストラクチャ設定を展開する
  • 安全なベースラインを使用して影響を受けたイメージを再構築または再展開する
  • 影響を受けたインスタンスまたはサービスを隔離して脅威を封じ込める
  • 機密リソースへのアクセスを一時的に制限して露出を最小限に抑える

その後、チームはこれらの対策に続いて、セキュリティパッチの適用などの長期的な戦略を実行し、将来同様のインシデントが再発するのを防ぎます。 

根絶

封じ込め後は、根絶に焦点が移り、クラウド環境から悪意のある要素をすべて取り除き、システムを安全な状態に戻します。クラウドネイティブ設定では、このプロセスには開発者とセキュリティチーム間の緊密な連携が必要です。

開発者は、コードやインフラストラクチャテンプレートを更新して脆弱性を根本から解決するうえで重要な役割を果たします。一方、セキュリティチームは、ログ分析とモニタリングを通じて、不正なリソース、マルウェア、悪用された設定を特定します。このように連携して取り組むことで、根絶が徹底され、根本的な問題が本番環境に再び影響を与える前に解決されることが保証されます。

復旧

次の重要なフェーズは復旧です。このフェーズでは、クリーンなバックアップを使用してシステムとデータを通常の運用状態に復元することに重点が置かれます。多くのクラウド環境は、クリーンなバックアップに加えて、開発者が調整した固定インフラストラクチャやアプリケーションイメージの再展開に依存しています。システムをオンラインに戻す前に、セキュリティチームと開発チームは連携して厳格なセキュリティチェックと監査を実施し、更新された環境に脅威が残っていないことを確認します。

この相互連携したアプローチにより、将来の展開が最新のセキュリティ標準に準拠することが保証され、脆弱性が再導入される可能性が低減します。​ 

インシデント後の分析

最後に、インシデントの根本原因を理解し、将来の回復力を向上させるために、インシデント後の分析が不可欠です。クラウド環境では、このフェーズにはセキュリティチームと開発チームの両方が関与し、侵害がどのように発生したか、どの脆弱性が悪用されたか、コードやインフラストラクチャの設定ミスを特定する必要があります。

チームは連携することで、コードリポジトリを更新し、セキュリティポリシーを改良し、IaC(コードとしてのインフラストラクチャ)テンプレートを改善して、本番環境に展開する前に問題に対処することができます。この協調的な分析は継続的な改善サイクルを促進し、同様のインシデントを未然に防ぎ、クラウド対応戦略を長期的に強化するのに役立ちます。

クラウド対応における自動化の重要性

クラウド対応の自動化により、組織は人的ミスを減らし、一貫した対応プロトコルを維持しながら、インシデントに迅速に対応できるようになります。クラウド環境の規模とスピードを考えると、手作業によるプロセスでは対応しきれません。効率的なセキュリティ運用には自動化が不可欠です。組織がクラウド対応で自動化を活用できる実用的な方法をいくつかご紹介します。

  • クラウドネイティブサービスの活用:多くのクラウドプロバイダーは、セキュリティと対応に特化したネイティブの自動化ツールを提供しています。例えば、AWS Lambdaを使用すると、特定のセキュリティイベントに基づいてアクションを自動的にトリガーし、設定の変更、サービスのスケールダウン、疑わしいインスタンスの終了などの対応を行うサーバーレス関数を作成できます。

  • サードパーティの自動化ツール:CrowdStrike Falcon Fusionなどのツールは、包括的なSOAR(セキュリティのオーケストレーション、自動化と対応)機能を提供します。これらのプラットフォームはさまざまなクラウドシステムやオンプレミスシステムと統合され、セキュリティチームは脅威検知、封じ込め、根絶のための自動化されたワークフローを構築できます。また、マルチクラウド環境全体でのアラートの管理、対応アクションの開始、修復タスクの自動化を行うための一元化されたダッシュボードを提供します。

  • インシデント対応プレイブックの自動化:組織は、特定の脅威を事前定義された対応アクションにマッピングする自動化されたプレイブックを構築できます。例えば、アプリケーションで異常なアクセスパターンが検知された場合、プレイブックは関連するAPIを自動的にロックダウンし、セキュリティチームに通知し、完全な脆弱性スキャンをトリガーすることができます。これらの対応を体系化することで、組織は規模に関係なく、インシデントが一貫して即座に処理されることを保証できます。

クラウド対応の自動化により、セキュリティに対するスケーラブルで一貫性のあるアプローチが提供され、チームはすべてのクラウドワークロードにわたって発生した脅威を迅速かつ効果的に管理できるようになります。

 

詳細

このブログ記事では、効果的なCDR(クラウド検知・対応)ソリューションに必要な3つの重要な機能について説明します。

詳細情報

効果的なクラウド対応のためのベストプラクティス

効果的なクラウド対応戦略を実現するには、組織は次のベストプラクティスを採用する必要があります。

戦略的な準備と計画

クラウド対応には、セキュリティチームと開発チームの両方からの意見を取り入れたプロアクティブな計画が必要です。これらのチームは協力して重要なシステムを特定し、潜在的な脆弱性を評価し、明確な対応プロトコルを計画する必要があります。セキュリティチェックをCI/CDパイプラインに統合することで、開発者とセキュリティ専門家は、新しいコードやインフラストラクチャの変更が対応戦略に確実に適合するようにし、ランタイムに脆弱性が生じるリスクを最小限に抑えることができます。

チームはさまざまなシステムを分析し、リスクを特定し、明確な対応手順を示す明確な手順書を作成する必要があります。新たな脅威に対応するためのこれらの計画を定期的に更新することで、計画の妥当性と有効性が維持されます。 

部門横断的な訓練とシミュレーション

チームが効果的に対応できるように準備するには、定期的な訓練とインシデントシミュレーションが不可欠です。共同演習は、チームが協調的な対応における役割を練習し、コミュニケーションのギャップを特定するのに役立ちます。例えば、インシデントのシミュレーションでは、開発者がパッチを適用したイメージを展開したり、IaCを更新して脆弱性に対処したりする一方で、セキュリティチームが修正をリアルタイムで監視および検証することが考えられます。これらのシミュレーションにより、全員が対応プロセスに精通し、実際のインシデント発生時に迅速かつ連携して行動できるようになります。

継続的モニタリングと協働による改善

クラウド環境の継続的モニタリングにより、組織は新たな脅威を検知し、対応することができます。迅速な対応を確実にするために、セキュリティチームはモニタリングツールから得たインサイトを開発者と定期的に共有し、パターン、疑わしいアクティビティ、繰り返し発生する設定ミスなどを明確にする必要があります。インシデントが発生した場合、部門横断的なインシデント後のレビューにより、両方のチームが何が起こったかを分析し、根本原因を特定することができます。そこから、協力して、コード、設定、または対応プレイブックの改善点を特定することができます。このフィードバックループにより、セキュリティ対策と対応戦略を継続的に改善することができます。

セキュリティを開発プロセスに組み込み、チーム間の連携を促進することで、組織はクラウドでセキュリティインシデントを管理するための適応性と統一性を備えたアプローチを確保できます。

CrowdStrike Falconによるクラウドワークロードの保護

クラウド対応はCDRの重要な部分であり、現代の組織がクラウド環境におけるセキュリティ問題を迅速に特定して解決するのに役立ちます。CDRプラットフォームは、セキュリティ脅威の特定、封じ込め、根絶のための一貫性と再現性のあるフレームワークを提供し、影響の軽減と迅速な復旧を実現します。効果的なセキュリティツールを使用して課題に対処することで、最適なクラウド対応を実現できます。 

CrowdStrike Falcon Cloud Securityは、CSPM(クラウドセキュリティポスチャ管理)やCWPP(クラウドワークロード保護プラットフォーム)などのツールを使用してクラウド対応を強化する包括的なソリューションです。Falcon Cloud Securityは、複数のクラウドプロバイダーにわたるさまざまなソースからのデータを相関分析することで、防御側に潜在的な脅威の統一された視点を提供します。この一元化された視点により、チームはインシデントを迅速に検知し、優先順位を付けて対応することができ、対応時間を最小限に抑え、状況認識を向上させることができます。

さらに、Falcon Horizonはマルチクラウド設定全体の可視性を提供し、アラート疲れを軽減し、クラウドの設定ミスを防止します。組織は、インシデント対応ワークフローを自動化し、クラウドストライクの次世代SIEMとのシームレスな統合を実現するSOAR(セキュリティのオーケストレーション、自動化と対応)フレームワークであるFalcon Fusionにも注目しています。 

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ブレット・ショウ(Brett Shaw)は、クラウドストライクのシニアプロダクトマーケティングマネージャーとして、クラウドセキュリティとクラウドパートナーシップを担当しています。ITとセキュリティの分野で10年以上の経験を持ち、新技術や業界トレンドを利用したベストプラクティスの開発に関して専門家を支援しています。同氏はこれまで、Proofpoint、FireEye、VMwareで役職に就いていました。ウィーバー州立大学で経営学修士号 (MBA) を取得しています。