クラウドストライク2026年版グローバル脅威レポートエグゼクティブサマリー:AI時代に必読の脅威インテリジェンスレポート
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IT資産管理とは

デジタル資産管理とクラウド資産管理は、テクノロジーとサイバーセキュリティにおける重要な分野です。この上位に位置するのがIT資産管理 (ITAM) で、運用効率とセキュリティ強化の両方に不可欠なものです。

従来、ITAMはインベントリーやハードウェアの保守など、アセットの運用面で主に利用されてきました。ところが、企業のデジタルトランスフォーメーションが進むと、サイバーセキュリティにおけるITAMの役割の重要度が高まりました。追跡されていないアセットやセキュリティで保護されていないアセットは、サイバー攻撃者にとって侵害やラテラルムーブメントの格好の餌食となります。物理デバイスやデータからクラウドサービスまで、すべてのIT資産を完全に把握し、戦略的に管理することは、これらの脆弱性を防ぐための鍵となります。

この記事では、主要な要素やより広範なサイバーセキュリティ戦略との連携を含む、ITAMの中核となるコンセプトについて説明します。

IT資産管理の基本を理解する

資産管理という場合、さまざまなアセットが対象となります。ITAMの対象となるアセットには、デジタル資産、クラウド資産、従来のハードウェア資産などがあります。

IT資産は、事業活動で使用されるあらゆる情報、システム、ハードウェアです。これには以下が含まれます。

  • デジタル資産。データ、画像、動画、文章コンテンツ、Eメール、Webサイト、ソフトウェアなど
  • クラウド資産。クラウドサービスやインフラストラクチャなど
  • ハードウェア資産。サーバー、エンドポイント、ノートパソコンなど

資産管理の目的

ITAMの主な目的は、IT資産のライフサイクル全体を監督して、アセットが効果的に使用され、各種規制を遵守していることを確認することです。つまり、すべてのアセットが企業の総合的な戦略に沿って活用されるようにすることがITAMの目的です。そのためには、獲得から廃棄までアセットを追跡して、アセットがそのライフサイクルを通じて最新の状態に保たれ、最適に機能していることを確認する必要があります。

ITAMとリスク管理の関係

システム内に把握されていないアセットがある場合、攻撃者に悪用される可能性があるセキュリティの脆弱性となりかねません。例えば、システムに古いソフトウェアを実行している、監視されていないデバイスが含まれているとします。見落とされ、忘れられたこのデバイスは、攻撃者の格好の標的となります。同様に、アセットで使用されている不正なソフトウェアや悪意のあるソフトウェアも重大なリスクをもたらします。ITAMは、企業がすべてのアセットを監視して、このようなリスクを特定し、軽減するのに役立ちます。

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IT資産管理の主要な要素

効果的なITAMには、いくつかの主要な要素があります。これらの詳細と、包括的なITAM戦略にどのように貢献しているかを見ていきましょう。

インベントリー管理

インベントリー管理では、組織のIT資産すべてが追跡され、文書化されます。これは、ハードウェア、ソフトウェア、クラウドリソース、IoTデバイスを含む、一元化されたアセットインベントリーから始まります。詳細で最新の状態に保たれたインベントリーを一元的に管理することで、各アセットの場所、使用状況、状態を追跡できます。

インベントリーでは、すべてのアセットについて定期的な監査と更新を行う必要があります。こうすることで、ネットワークに不正なデバイスやソフトウェアが持ち込まれるのを防ぐことができます。

ライセンス管理

法的な問題や罰金を回避するために、組織は所有権、条件、有効期限日など、ソフトウェアライセンスに関する情報を管理する必要もあります。この情報を適切に管理することで、使用中のすべてのソフトウェアに適切なライセンスが付与されていることを保証できます。効果的にライセンス管理を行えば、廃止または再割り当てが可能な、まったくまたは十分に使用されていないライセンスを特定して、ソフトウェア支出を最適化することができます。

ライフサイクル管理

IT資産のライフサイクル全体の管理は調達から始まり、アセットが必要なセキュリティや運用上の基準を満たしていることを確認します。その後の展開では、ネットワーク内でのアセットの割り当てやインストールが行われます。その後は、パッチの適用やハードウェアやソフトウェアのアップグレードといった、定期的なメンテナンスと更新を行って、アセットが常に効率的かつ安全に機能するようにします。

ITAMの最後では、ライフサイクルの終わりを向かえたアセットを安全に廃棄します。ここでは、データを確実に消去し、ハードウェアを安全に廃棄またはリサイクルすることで、データ漏洩を防止します。

サイバーセキュリティとITAMの統合

組織のサイバーセキュリティ戦略内にITAMを統合することは必要不可欠です。IT環境は複雑さを増し、サイバー脅威は巧妙化しています。

セキュリティポスチャの強化

サイバーセキュリティにITAMを統合することで、組織のセキュリティポスチャを強化できます。アセットの包括的な可視性、つまり、所有しているアセット、アセットの所在、セキュリティの状態を把握することは、脆弱性を特定し、脅威から保護するうえで必要不可欠です。ITAMによってこの可視性を実現できます。

リスクの特定と軽減

ITAMを利用することで、セキュリティ対策が古いまたは不十分なアセットを特定できます。脆弱性が悪用される前に、このような保護されていないアセットを特定することで、リスクを軽減できます。さらに、すべてのアセットについてアカウントを追跡できるため、不正アクセスや不正使用を防ぐことができます。

すべてのアセットを最新の安全な状態に保つことで、リスクを見越して事前に対応できます。定期的なパッチ適用と異常な活動のモニタリングは、基本的なセキュリティを確保するための効果的な方法です。

コンプライアンスの支援

多くの規制機関(地域または業界のいずれかに基づく)が、セキュリティを確保するためにIT資産の正確なインベントリーを維持することを組織に義務付けています。コンプライアンス監査が実施される組織、または定期的なレポートを提出する必要がある組織は、ITAMツールを利用してこのような要件に対応しています。ITAMでは、コンプライアンスを証明するために必要な文書化とレポート作成機能が提供されます。

従来、ITAMとサイバーセキュリティツールは個別に運用され、サイロ化されていました。ところが、統合ソリューションの必要性が高まったことで、より効果的かつ総合的な管理のためにITAMとサイバーセキュリティが統合されるようになっています。サイバーセキュリティプラットフォームにITAMが統合されることで、アセットを管理、保護するためのより統一されたアプローチが提供されます。CrowdStrike Falcon®プラットフォームに含まれるCrowdStrike Falcon® Exposure Managementは、現代の企業に包括的なアセット検出と攻撃対象領域の可視化機能を提供し、サイロ化されたITAMの問題を解決します。

詳細

パブリッククラウドサービスとクラウド資産は、アジャイルで動的な環境です。これらのアセットを緊密に監視することは、資産管理とセキュリティ慣行において非常に重要です。詳細をご覧ください。

ブログ:可視化によってクラウド資産管理とセキュリティを改善する3つの方法

アセットの可視性は必要不可欠

ITAMは、単なるアセットインベントリー作業ではありません。これは、アセットの包括的な可視性を通してリスクを軽減し、企業のセキュリティを強化するサイバーセキュリティ戦略に欠かせない要素です。ITAMが統合されたサイバーセキュリティツールでこれをどのように実現できるか見てみましょう。

  • 複雑な関係の可視化:CrowdStrike Falcon® Exposure ManagementやCrowdStrike® Asset Graph™などのツールを使用すると、アセット同士の相互関係を明らかにし、企業を脆弱にする攻撃パスを可視化できます。IT資産によってサイバー脅威の侵入経路が生まれる状況を明確に理解することで、セキュリティチームは事前の対策を講じることができます。
  • 包括的な可視性CrowdStrike Falcon® Discoverを使用すると、デジタル資産、クラウド資産、物理ハードウェアなどのすべてのIT資産を包括的に把握できるため、効果的な管理とセキュリティを実現できます。包括的な可視性により、検出もモニタリングもされず、保護されないまま放置されているアセットがなくなります。

現代のデジタル環境では、IT運用とサイバーセキュリティの境目が曖昧なため、ITAMは不可欠な慣行となっています。ITAMは単にアセットを追跡するだけでなく、各アセットが全体的なセキュリティポスチャにどう影響するかを組織が理解して、アセットを適切に管理できるようにするためのものです。

CrowdStrike Falcon® Exposure Management、CrowdStrike® Asset Graph™、Falcon Discoverなどの高度なITAM関連ツールを活用することで、より包括的で安全なITAM戦略を実現できます。詳細については、デモに登録するか、詳細についてクラウドストライクにお問い合わせください。

アダム・ロックルは、クラウドストライクのシニアプロダクトマーケティングマネージャーとして、IoT/OTのセキュリティとリスク管理を担当しています。サイバーセキュリティのキャリアを通じて、セキュリティ運用、脅威インテリジェンス、マネージドセキュリティサービス、ネットワークセキュリティ、AI/MLの専門知識や技術を蓄積してきました。クラウドストライクに入社する前は、Palo Alto NetworksとZscalerでプロダクトマーケティングを担当していました。オハイオ州マイアミ大学で経済学とビジネス法学の学士号を取得し、現在はコロラド州ゴールデン在住です。